爆発事件などが相次ぐ中国新疆ウイグル自治区で、中国当局はウイグル族への締め付けを強めている。自治区のイリ・カザフ自治州では27日、「暴力テロ犯罪分子」とされたウイグル族の公開裁判が開かれ、55人が死刑などの有罪判決を下された。

被告の人権が無視された、「見せしめ」のための裁判である。

裁判が開かれたのは、同州都の大型スタジアム。中国メディアによれば、7000人の観客を前に、ウイグル族とみられる被告がトラックで運び込まれた。死刑判決を受けたのは3人だったが、その他、故意殺人罪や国家分裂罪などで、計55人に判決が下され、65人は公開で逮捕された。裁判において自治州の黎明輝副書記は「必ず反テロ人民戦争に完全勝利する」と宣言している。