2014年1月号記事

The Liberty Opinion 2

習近平はラスト・エンペラーになるか?

高まる「中国崩壊論」

厳重な警備を行っているはずの中国の天安門に、10月28日、何者かが車で突っ込み40人が死傷。中国当局はウイグル人によるテロと断定したが、真相は謎のままだ。

また、党中央委員会第3回全体会議(3中全会)開幕を控えた11月6日、山西省の共産党ビル前で爆発が起こり、少なくとも1人が死亡、8人が重軽傷を負った。

こうした事件の続発を受けて、 香港紙は、「中国共産党は3年以内に崩壊する」との分析を掲載した。その理由として、「経済的苦境と海外への金の逃避」「不動産バブルの瓦解」などを挙げ、旧ソ連の崩壊プロセスとの酷似を指摘している。

「共産主義の矛盾」に噴出する国民の不満

このような「中国崩壊論」は根拠のないことではない。

表面化する事件の他にも、現在、中国では年間約20万件の暴動が起こっているといわれる。その背景には、「共産主義の矛盾」に対する民衆の不満や怒りがある。