2014年1月号記事

The Liberty Opinion 3

憲法改正や集団的自衛権

安倍首相は正々堂々と議論せよ

「特定秘密保護法案」が閣議決定され、今秋の臨時国会で審議されている。

本法案については、一部マスコミを中心にアンチ・キャンペーンが進行中だ。東京新聞は10月29日付朝刊で、憲法・メディア法と刑事法の研究者が、本法案への反対声明を発表したことを報じた。11月に入ってからは、フリージャーナリストらでつくる「自由報道協会」も反対声明を発表。「国民の知る権利が害される」「報道の自由を奪う」というのがその理由だ。

冷静に見れば、秘密保護法自体は、国の安全保障のために必要といえる。 2007年には、海上自衛官がアメリカの軍事機密が含まれるイージス艦情報を漏洩させたとして逮捕されたが、現行法では窃盗罪よりも軽い罪にしかならない。これでは、同盟国の信頼は得られまい。

マイナス面ばかりを取り上げるマスコミの問題もあろう。だが、 この法案の趣旨と必要性を真正面から国民に説明しない安倍晋三首相にも責任の一端があると言わざるを得ない。