2013年12月号記事

ハッピーな職場をつくろう!

女性上司と部下のホンネ

女性上司のいる職場は当たり前になってきたが、カルチャー転換の中において、新たな問題も起きている。みんながやる気いっぱいで働ける職場づくりのヒントを探った。

(編集部 大塚紘子、河本晴恵)

女性上司の割合が急増している(図1)。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によれば、1989年に女性で管理職だった人は部長級では1・3%、係長級でも4・6%にすぎず、まだ珍しい存在だった。それが2011年には、部長級で5・1%、係長級では15・3%にまで増えている。 20年ほどの間に、女性管理職が3~4倍に増えている のだ。

しかも、 この勢いは止まりそうにない。 アメリカやイギリスなど先進国では30%から40%になっており、フィリピンに至っては50%を超えている(図2)。日本も、いずれそうなっていくと推測される。

実際、大手スーパーのイオンや大手重工メーカーのIHI、川崎重工業をはじめ、多くの企業が女性管理職を増やす目標を立てている。むしろ、 女性上司の増加はこれから本格化する と言えそうだ。

未知なる事態をどう乗り越えるか

しかし、 この新しい事態に、女性上司に仕える部下はもちろん、抜擢された女性上司も悩んでいる。 「これまで部下だった女性が突然上司になった」「年上の男性部下に、どうやって仕事をお願いすれば?」「同僚だった女性部下とどう接しよう」など、未知なる事態への戸惑いと悩みは尽きない。

そこで今回は、 女性上司と部下が協力してハッピーな職場をつくるため、何ができるかに迫ってみたい。 女性上司から「使えない」と判定されないために、部下はどうすべきか。また、女性上司は、どうすれば部下に力を発揮してもらえるのか。経験者の体験を元に考えてみた。