中国共産党は15日、1中総会を開き、習近平氏を最高指導者である党総書記に選出。注目されていた軍トップの「党中央軍事委員会主席」も、胡錦濤氏から習氏へと引き継がれ、習近平・新体制が発足した。

最高決定機関の政治局常務委員は9人から7人体制に減員。顔ぶれは序列順に、習近平、李克強、張徳江、兪正声、劉雲山、王岐山、張高麗の各氏となった。

興味深いのは、7人の出身派閥の構成だ。共青団(胡錦濤派)の人物は序列2位で筆頭副首相の李克強氏のみで、それ以外の6人は太子党(習近平派)と上海閥(江沢民派)の人物である。習氏と江氏は協力関係にあるため、政治局常務委員の構成は、6対1で胡錦濤派が劣勢に立たされたと言える。名前が挙がりながら選出からもれた李源潮氏や汪洋氏は、いずれも胡錦濤派だった。

各メディアは、党大会の閉幕ぎりぎりまで胡錦濤・総書記と江沢民・前総書記の権力闘争について報じていたが、その結果、習近平氏が漁夫の利を得たことは昨日付の本欄でも指摘した。今回選出された新体制の顔ぶれを見ても、改めて、習近平氏にとって政権運営が進めやすい体制となったことが分かる。

この習近平新体制が、今後、日本に対してどのような姿勢で臨むか。大川隆法・幸福の科学総裁が今年9月に行った習近平氏の守護霊インタビューでは、習氏の守護霊が次のように語っていた。

「尖閣が取れたら、台湾を挟み撃ちにして取り、それから、石垣島、沖縄、このあたりを、もう一気に取ってしまうところまで行きますよ」「日本って、ほんとにアホだね。中東の石油のほうも、こちらが蓋を閉じて、入らないようにしようとしてるのにさ、脱原発で、一生懸命、盛り上がってるので、ほんとにバカだとしか思えない」(以上、『中国と習近平に未来はあるか』所収)

一部報道でも、「軍とのパイプが太い習氏がトップに就くことで、沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国の対日強硬姿勢が加速することが懸念される」(15日付産経ニュース)などと報じられている。

日本では、野田首相が16日解散を明言し、12月16日に衆院選が行われる公算。第三極として存在感を示そうとする政党も乱立するが、日本の国防強化について真剣に訴えている政党は少ない。民主党も自民党も前回の2009年の衆院選では、「国防」や「核武装議論」など票にならないものを争点にすることを避け続けた。

一方、幸福実現党(立木秀学党首)は09年の立党以来、中国や北朝鮮の軍拡の脅威について訴えてきた。来月の衆院選で有権者は、どの政党が真の意味で国民の生命・財産・安全を守ってくれるかを真剣に考えなければいけない。つまり、次の衆院選はこの国を救えるか否かの「救国選挙」である。(格/居)

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