IMF(国際通貨基金)は9日に最新の世界各国の財政監視報告書を公表した。日本については、消費税を10%まで引き上げてもまだ不十分であると指摘している。

同報告書では、ほとんどの国では財政赤字の削減が進んだが、いまだに財政再建の努力が必要だとしている。日本やアメリカに関しては、大規模な不均衡を是正する「明確かつ信頼できる中期的な財政健全化計画を策定すべき」と強調した。また日本については、最近国会で承認された消費税増税だけでは債務拡大を食い止めることはできないとした。

また、記者会見をしたコッタレリ財政局長はさらに日本に関して、「短期的には経済活動を支える必要があるが、財政の調整が行われないとリスクが大きくなる。中期的には消費税率はさらに引き上げが必要だ」と述べている。

なぜ、IMFは今年の4月に続いて日本に何度も増税圧力をかけてくるのか。

「週刊ポスト」10月19日号に、10月9日から14日まで東京で行われているIMF総会に関して次のような興味深い記事が載っている。

IMFは財務省にとって21人の出向者を送り込んでいる"超優良天下り先"となっており、中でもIMF副専務理事の篠原尚之氏は、消費税増税を主導した勝栄二郎・前事務次官の同期でもある。それで、アメリカに次ぎお金や人を出している日本の財務省の意向をIMFに代弁してもらう仕組みとなっている。野田佳彦首相が今年5月のG8サミットの時に、IMFに対し消費税約2%に相当する600億ドルもの追加拠出を表明したのも、引き続き財務省の意向を伝えてもらうためであり、狙うはさらなる増税である、という。

つまり、IMFは財務省の増税を後押しして、日系国民の血税をIMFに貢がせるという構図だ。こんなことを許して本当にいいのだろうか。やはり日本国民は増税を阻止し、財務省、野田政権に対してNOを突きつけねばならない。(徳)

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2012年1月号記事 日本はEU危機すら救う力を持っている "Newsダイジェスト"

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