ロシアは、表向きには中国と友好的な雰囲気を演出しているが、実は中国の急激な軍事拡張を警戒している。そんな中、中国・韓国と関係が悪化している日本との経済協力にラブコールを送る動きが出ている。12月には野田佳彦首相がロシアを訪問する予定だ。
ロシアは国境の一部を中国と接している。ロシア極東の人口628万人に対して、中国の黒龍江省の人口は3800万人。経済的な中国の影響力も強く、国境近くでは、中国から入ってきた安い製品が並び、中国への旅行も人気だ。中露は国家間で協力しロシア国内のインフラ整備や工業団地の設置などを進めている。
しかし、ロシア側は中国の拡張を警戒している。8月にはロシア国防省が千島列島から北方四島へ移動式対艦ミサイル配備計画を公表。これは中国が北極海調査の名目で、宗谷海峡を通ってオホーツク海へ進出することを抑止するためだと考えられる。ロシア科学アカデミーのラーリン所長は、中国の軍備の急激な拡大に対して「(軍事力の)保有の目的を明確にすべきだ」と批判している。(2日付産経新聞)。
そんな中、日本企業の極東ロシア進出が期待されつつある。外交専門家のドミトリー・トレーニン・カーネギー国際平和財団モスクワセンター所長は、25日付のコメルサント紙(ロシア紙)で「日本との関係を現代のロシアとドイツの関係に似たものに変える」必要があると指摘。国際政治専門誌「グローバル政治の中のロシア」編集長のフョードル・ルキヤノフ氏も、高い中国依存を警告し、ロシアが太平洋地域で対外関係を多様化すべきと論じている。(30日付日経新聞電子版)
大川隆法・幸福の科学総裁による次期中国国家主席・習近平の霊言において、日露協商や日印同盟の可能性を話題にした際、習近平守護霊は「出来やしない」「無理無理…」などと、真っ向から拒否している。日本と他国の結びつきが強まるのは中国にとってきわめて都合が悪い、という裏返しだろう。
「日露協商」とは、対中国包囲網の一つである。日本の政治家はその重要性を十分に理解し、北方領土問題の対立を超えてロシアとの協調を深めるべきである。(晴)
【参考書籍】
幸福の科学出版ホームページ 中国と習近平に未来はあるか 反日デモの謎を解く 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=818
幸福の科学出版ホームページ ロシア・プーチン新大統領と帝国の未来 守護霊インタヴュー 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=728
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