人気マンガ「宇宙兄弟」が、4月からTVアニメ化、5月には実写映画として公開される。タイトル通り「宇宙を目指す兄弟」の物語だ。

日本のロケット技術の高さは、「はやぶさ」の成功を見ても明らかだが、残念ながらまだ日本のロケット技術で日本人を宇宙に送り出したことはない。1969年、アポロの月面着陸をテレビで見た当時の感覚では、21世紀には月には月面基地ができ、火星や木星にも有人宇宙飛行が当たり前の時代になっていると想像していた。この分野での発展が遅れているのはとても悔しく思う。

「志は大きく、仕事は手堅く」と言われるが、手堅い仕事で世界的に定評のある日本人が、次に手に入れなければいけないのは、「大きな志、理想、夢」といった国民全体が希望を持てるような大目標ではないだろうか。

アポロ計画は、ピーク時には40万人を雇用し、2万以上の大学や企業が協力したと伝えられている。日本が「宇宙を目指す」という国家規模での巨大な夢の実現に向かう時も、膨大な雇用を生み、さらに新技術の開発、現行技術の洗練を生むことになるだろう。

最近は、『下山の思想』などという本が売れているが、大人が子供に与えるべきものは、そんなネガティブな精神ではないはずだ。子供たちには、夢や希望、日本という国に生まれ育ったことを誇りに思えるような「未来」を与えることが大切だ。

また、その大きな夢を実現させるために、努力に努力を重ね、不安や恐怖に打ち勝つ勇気を持ち、失敗してもめげずに何度でもチャレンジし、その成功を国民全体・世界全体で喜べるような「Think Big!」の精神である。

「宇宙兄弟」がヒットしているのは、そうした「大きな夢を実現するために挑戦し続ける」物語だからだろう。つまり、若者や子供たちもそういうものを求めているのだ。その思いこそが、日本を真に復興させる道ではないか。(黒)

【参考記事】

2011年10月号記事 火星に「水」発見、生命体の発見まで秒読み段階か? "Newsダイジェスト"

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2693

幸福の科学出版ホームページ 『Think Big! 未来を拓く挑戦者たちへ』(大川隆法)

http://www.irhpress.co.jp/detail/html/H0346.html