アメリカ大統領選に向けた共和党の公認指名争いは6日、10州で予備選挙と党員集会を行う「スーパー・チューズデー」があった。
トップのロムニー前マサチューセッツ州知事が、6つの州で勝利を収めて頭一つ抜け出たが、圧勝とは言いがたく、他の3候補とも選挙戦継続を宣言している。ロムニー氏が仮にこれからすべての代理人を獲得したとしても、公認に必要な1144人に到達するのは5月で、選挙戦の長期化が予想される。
ここまでの獲得代理人数は、ロムニー氏429人、サントラム氏169人、ギングリッチ氏118人、ポール氏67人(CNN.comまとめ)。
大統領候補選びと同時に水面下で進んでいるのが、副大統領候補に誰を指名するかの駆け引きだ。
前回の選挙で弱点となったヒスパニック票を取り込むべく、共和党内ではキューバ系のマルコ・ルビオ上院議員の名前が取り沙汰されている。一方で、ロムニー・サントラムの組み合わせになる可能性も注目を集め始めている。
フェアリー・ディキンソン大学が、共和党支持者を対象に先月実施した世論調査では、副大統領にしたい人物として、サントラム元上院議員が、ルビオ氏に次ぐ2位になっている。
ちなみに、本誌2012年4月号で紹介したサントラム氏の守護霊インタビューでは、「私の主な方針は、副大統領になることだ」「来年あなたがたはミット・ロムニー新大統領、リック・サントラム副大統領を目にすることになるかもしれない」と語っている。
サントラム氏の追い上げは、あくまでも副大統領狙いなのだろうか。
スーパー・チューズデーでは三大候補がそれぞれの地盤で勝利を収め、いずれの候補も幅広い人気を得るところまで支持を広げきれていないことが明らかになった。
ギングリッチ元下院議長は地元ジョージアで圧勝したが、アラバマやミシシッピなど南部での予備選挙が控えており、南部に地盤を持つ同氏が、サントラム氏に代わる保守候補としてカムバックできるのか注目される。
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2012年4月号記事 「強いアメリカ」を復活させるのは誰か ギングリッチ、ロムニー、サントラム守護霊インタビュー