民主党内での「反増税派」を糾合しようと、小沢一郎元代表が動き出した。
各紙を総合すると、小沢氏は1日夜、グループのメンバー約20人と会食。「政権交代の原点に返り、信頼に応えないといけない」「来年選挙になる可能性は十分ある。特攻する兵士を見送る指揮官にはなりたくない。今、出撃したらほとんど帰って来られないだろう」などと述べた。
さらに、党所属国会議員を対象に、消費税増税に反対する署名活動に週明けから乗り出すことを決めたという。
一方この日、野田首相は記者会見し、消費税増税の時期や税率を明記した「素案」を年内にまとめ、年明けに「大綱」を策定し法案作成に入ることを明言した。
小沢氏としては、支持グループは100人を超えるが、自身が来年1月に被告人質問を控え、求心力が著しく弱まっている。そこで、「このままではみんな落ちるぞ」とハッパをかけて、民主党内の反増税派を糾合し、「反野田」「反財務省」を錦の御旗に国民の支持を取り戻そうというハラだろう。
被告人とはいえ、未だにその「剛腕」を期待する声も多い。特に「反増税」ならば、党を超えて支持を得られる。最後の手は党を割って、「政界再編」を狙っているかもしれない。しかし、被告人という立場では、どれほどのことができるのか。
すでに小沢氏は昨年8月、大川隆法総裁の「守護霊リーディング」で、その本音を吐露している。
「今やるべきことは、やはり田中角栄的政策だよな。田中角栄的なことをやらなければ、今の日本のデフレ不況は救えないと思うよ」「それをやるのは、角栄の“嫡男"である私の仕事だと、実際、思っている」
「わしは日本解体論者じゃないからね。だから、基本的に、君たち(幸福実現党)の主張を一通り読んで、『これでいい』と思っている。二十一世紀のビジョンは、だいたい見えてきた」「これでは、左翼勢力が多すぎて、憲法改正にはもっていけないと思うので、いずれは、やはり保守勢力との連立をやらなくてはいけないと思う」
果たして、「剛腕・小沢」は「増税」に待ったをかけるのか。(仁)
【関連書籍】
『小沢一郎の本心に迫る』大川隆法著