野田首相が、10日発売の月刊誌「Voice」10月号に寄稿「わが政治哲学」を発表した。全体を貫くテーマは「増税」。松下政経塾の一期生として直接薫陶を受けた師・松下幸之助氏が唱えた無税国家論に対し、改めて真逆の政策を主張している。

寄稿では、次のような見方を示した。「当時から実行していれば、松下流の無税国家もいまごろ実現していたかもしれない。だがいまや、政治がダラダラと対症療法的に問題解決の先延ばしをしてきたツケで、前述したように松下さんが想定したよりもはるかに深刻な財政状況を招いてしまった」

要するに、「時代や状況が違う」ということで無税国家論を捨て、真逆の増税を訴えているわけだ。しかし、8月31日にアップしたweb記事(※)を読んでいただいた読者ならお気づきだと思うが、まったく同じ趣旨のことを野田首相の守護霊が以下のように語っていた。

聞き手 「松下政経塾出身の方ですと、当然、松下先生の主張である、減税路線ですよね、最終的には」

野田氏守護霊 「どうせ(松下幸之助氏が)絶対これを怒っとると思うとるんだけどさあ。だけど、まあ、とっつあんは、古いからさあ。高度成長期の人だからさあ、ほっといても会社の売り上げが上がって、国の税収が増える時代の人やからさあ。分かってないんだよ」

また、野田氏は「Voice」の寄稿で、自らを「地盤と看板とカバンをもたぬ一般人」と形容するが、松下政経塾出身であり、「松下幸之助」「松下電器」という大きな看板のおかげもあって当選したことを忘れている。そもそも、「Voice」はPHP研究所が発行している雑誌であり、同研究所を創設したのは他ならぬ松下氏だ。

松下という大きな「看板」を捨て、増税を主張することで新たに財務省という「地盤」を手に入れた野田首相の視線の先には「増税」の二文字しか見えていない。(格)

※大川隆法総裁法話 『沈みゆく日本をどう救うか』(公開霊言速報)

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2754