2011年10月号記事
リバティweb シネマレビュー
「日輪の遺産」
敗戦前夜、軍人と少女らの密命の物語
【公開日】 | 8月27日(土)ロードショー |
【配給等】 | 角川映画 |
【スタッフ】 | 監督/佐々部清 原作/浅田次郎 |
【キャスト】 | 出演/堺雅人 中村獅童 八千草薫ほか |
終戦目前の昭和20年8月10日。帝国陸軍の真柴少佐(堺雅人)は軍のトップらに呼び出され、重大な密命を帯びる。山下将軍がマニラから奪ってきた900億円(現在の貨幣価値で約200兆円)ものマッカーサーの財宝を極秘のうちに隠し、敗戦後の日本復興のための資金とせよ――。
隠匿作業に動員されたのは、女学校第2学年の少女たち20人。本土決戦のための新兵器の隠匿だと聞かされた少女たちは「お国のため」と健気に作業に励むが、任務が終わりに近づいたとき、上層部は真柴に非情きわまる命令を下す。少女たちの運命は?
浅田次郎一流の巧みな虚構とウェットな感性をスクリーンに移し、困難な時代を生きた日本人の群像を描く。