沖縄県の教育委員会が左翼的な教科書を選ばせようと介入を行っていた問題で、石垣市などの八重山地区の教科書採択協議会は10日の臨時総会で、事実上の県教委の介入を排除した。10日付の地元紙「八重山日報」が報じている。

県教委は今月に入り、左翼勢力の声に押されるようにして、同協議会の委員に現場の校長など4人を新たに追加するよう要請。10日の臨時総会では、協議委員の1人から、県教委の要請と同じ趣旨の動議が提出されたが、出席者7人中、賛成したのは動議を提出した1人だけで、否決された。

この県教委の介入問題については国会でも注目されており、10日の衆院文部科学委員会で、自民党の古屋圭司議員が、「明らかに不当介入だ。法律上の権限を越えた介入。特定の教科書を攻撃している外部勢力に応じた」と指摘し、問題の調査を要求。高木義明文科相が「実態をしっかり把握したい」と述べた。

同協議会が県教委の介入を排除したことによって、石垣市、竹富町、与那国町の3市町で保守的な教科書が選ばれる可能性が強まってきた。実際の教科書の選定は今月23日に行われる。

これまで、左翼勢力は、教育の問題に政治が口をはさもうとすると、決まって「教育への不当介入だ」と声高に叫んできた。今回は、その左翼勢力が、積極的に不当介入をさせようとしているわけだが、同協議会はそうした圧力に負けず、子供たちの教育に最も適していると考える教科書を選んでほしい。(格)