左翼的な傾向の強い沖縄で、保守的な歴史教科書が選ばれる可能性が強まる中、沖縄県教育委員会が「介入」し、これまで通りの自虐史観の教科書を選ばせようとしていることを、5日付の地元紙「八重山日報」などが報じている。

舞台となっているのは、尖閣諸島を抱える石垣市、竹富町、与那国町の3市町の、来春の中学校で使う教科書を選ぶ「教科用図書八重山採択地区協議会」。従来この地域では、事実上、教員が教科書を選ぶシステムになっていたが、昨年、同協議会の会長に就任した玉津博克・石垣市教育長がこのシステムを廃止し、同協議会の委員8人の判断で選べるように改革した。この夏の採択で、保守系の教科書が選ばれる可能性が強まっていた。

しかし、この動きを嫌う地元の大手メディアや左翼陣営が、「戦争賛美の教科書が採択される」と騒ぎ、反対運動を展開。こうした流れを受けて、沖縄県教委は今月に入り、同協議会の委員に校長の代表と3つの教育委員会の「指導課長」の4人を新たに追加するよう要請した。

もし、要請通りに同協議会の規約が改正されれば、委員は12人となり、そのうち4人が教員で占められ、教員の意見が反映されやすくなる。これは左翼的な教科書が選ばれる可能性が強くなることを意味する。こうした問題が持ち上がること自体、左翼思想の強い沖縄では大きな変化と言えるが、同協議会が教科書を選定するのは今月下旬の予定。どのような結果を迎えるか、現時点では読めない状況だ。

この時期、全国でも教科書採択が行われ、横浜市や東京都大田区などで保守系の歴史教科書が採択される動きが広まってきている。石垣や与那国などの国境を守る島々を抱える八重山地区でも保守系の教科書が採択されれば、沖縄の歴史に大きな一歩が刻まれる。そしてそれは、日本全体を守ることにもつながるはずだ。(格)

【参考記事】

2011年9月号 第2次大戦の日本は「悪者」か?─奇跡の日本史 第1部

< http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2489 >

5月11日本欄 被災地は、ほぼ100%が左翼教科書