今回のテロのブレイビク容疑者はイスラム移民排斥の思想を持っていた。彼の凶行の背景にあり、欧米に広く渦巻いている嫌イスラム(Islamophobia)の風潮について、英誌エコノミスト7月30日号から紹介する。

今回のテロのブレイビク容疑者はイスラム移民排斥の思想を持っていた。彼の凶行の背景にあり、欧米に広く渦巻いている嫌イスラム(Islamophobia)の風潮について、英誌エコノミスト7月30日号から紹介する。

  • ヨーロッパの嫌イスラムの主な原因は、イスラム移民が周囲に同化しようとしないことだ。あるスウェーデン人著者によれば、今のヨーロッパでは三つのタイプの嫌イスラム運動が影響力を振るっている。
    • 第一に、ヨーロッパのほとんどの民主国家には、イスラムに対する反感を売り物にしている政党がある。
    • 第二は、ドイツのProDeutschlandのような、今後正式な政党になりそうな政治運動グループがある。
    • 第三に、イギリスの英国防衛同盟(EDL)のような極右団体がいくつかの国にある。彼らの目的は街頭でイスラム教徒との間に暴力事件を起こすことで、ブレイビク容疑者はEDLとのつながりを主張している。
  • アメリカでは憲法が信教の自由を保障しているため、ヨーロッパのようにイスラム教を公然と排撃することは難しい。その代わりイスラム教徒やその信仰は、治安(security)上の観点から攻撃に遭う。
    • たとえば、新たなモスクの建設計画は「テロリストの活動拠点になる」「合衆国憲法や州法よりシャリーア(イスラム教の律法)を優先させようとの陰謀につながる」などの懸念を呼んで反対される。
    • 9.11テロ跡地の近くでモスク建設が問題になった際は、世界中のイスラム教徒に「共通の罪(collective guilt)」があると言われることが多かった。
  • こうした嫌イスラムを解消していくには、欧米側とイスラム側が感情的な言辞ではない、しっかりした議論を重ねることが大切だ。

確かに議論は大切だが、両者の拠り所であるイエス・キリストもムハンマドも既にこの世にいないため、実りある議論は難しかった。だからこそ大川隆法総裁が講演「救世の時は今」で説いたように、イエスやムハンマドに代わって両者の矛盾を統合するための考え方が出てきているのだ。正しい考え方を持てば、「phobia(嫌悪感、恐怖心)」は消え去るしかないのである。(司)

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「救世の時は今」(無料動画あり) http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2445

「救世の時は今」講演会レポート http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2477