菅直人首相がまたも“居座り”工作をしている。17日付産経新聞によると、首相は921日からニューヨークで開かれる国連総会一般討論演説に出席、演説する意向を示しており、外務省に演説の草案作成を指示した。

菅首相は、平成23年度第2次補正予算案、再生エネルギー特別措置法案、特例公債法案の3つの成立を、自らの退陣時期の「一つのめど」として挙げており、通常国会の会期中に成立すれば8月末には退陣することになる。だが、自民党から浜田和幸参院議員を一本釣りして野党の反発を買い、これら法案の成立を困難にしようとしているほか、10月に訪中計画を組むなど、8月以降も首相の座を退く気はない。

また、菅首相は国連総会の演説で、東日本大震災の復旧・復興構想を紹介し、脱原発依存のエネルギー戦略をアピールする考えのようだ。しかし、震災後4カ月も経つ現在も避難所生活が続き、自殺者も相次ぐ被災地の状況や、脱原発が非現実的であることを分かっている諸外国を考えれば、菅首相が国連総会で演説するのは日本の恥さらしでしかない。

長野県の貧乏神神社にある貧乏神の偶像は菅首相にそっくりなのだが、そこでの“参拝方法”は1)3回叩く、2)3回蹴飛ばす、3)豆を投げる――だそうだ。菅首相がしつこく居座るのは、“参拝方法”が間違っていたのかもしれない。(吉)