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トランプ米政権は6日(現地時間)、バイデン政権やオバマ政権が一部の学区と締結した、「LGBTQの学生の権利を保護すること」を学校に義務付ける合意を破棄すると発表しました。

《詳細》

米教育省は、LGBTQの学生の権利保護を定めた5つの学区と1つの大学との計6つの協定を、「公民権違反」に該当するとして破棄すると発表しました。

これらの協定は、オバマ政権とバイデン政権下で締結されたものです。例えば、米タフト大学のトランスジェンダー学生が、学生が希望する名前や代名詞(HeやShe)で呼んでくれないことを差別行為だとして教員を訴えた問題で、バイデン政権は大学と合意を締結。トランスジェンダーの学生が希望する名前や代名詞で呼ばれることを繰り返し学校側が拒否することは、「性別に基づくハラスメントである」としました。バイデン政権はタフト大学に対し、学則の改訂を求め、学生が自認する性別を尊重するための教職員研修の開催を義務付けました。

他にも、デラウェアバレー学区がオバマ政権と締結した合意では、学生が自分の性自認に合ったトイレを使用することを許可することが義務付けられました。

オバマ・バイデン両政権は、これらの合意を公民権法「タイトルIX(タイトル・ナイン)」に基づいて進めてきました。タイトル・ナインは、公教育における男女差別や性暴力の禁止を定めたもので、違反した場合は学校への助成金を凍結するとしています。両政権はこの法律が、生物学的性別だけでなく、「性自認」に基づく性別も含むと解釈。LGBTQの権利保護を認めないことは「タイトル・ナイン違反だ」としてきました。

一方でトランプ政権は、同法は「性自認による性別」には適用されないとしています。LGBTQの学生を保護する取り組みには、元男性のトランスジェンダー女性に女子用施設の利用や女子スポーツチームへの参加を認めることで、性暴力の危険を助長するなど、他者の権利を侵害するものがあるとして、オバマ・バイデン両政権下で定められたLGBTQ保護協定が、逆に「タイトル・ナイン違反」として調査を進めてきました。

教育省のキンバリー・リッチー公民権担当次官補は6日、「本日、トランプ政権は、過激なトランスジェンダー政策を執拗に追及する中で、過去の政権が学校に課してきた不必要かつ違法な負担を取り除く」と発表しました。

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