《本記事のポイント》

  • なぜ多くの人の心を魅了するのか
  • なぜ再来園したくなるのか
  • 付加価値をつくるポイントとは

今回は前回に引き続き「東京ディズニーランドが好きな理由」5番目の「アトラクション(乗り物)が充実」の背景には何があるのか、その秘密に迫っていきます。

まず、大きな特徴として挙げられることは、一般的なアミューズメントパークとの決定的な違いは、東京ディズニーランドの各アトラクションの設計思想、基本コンセプトに、ディズニーの制作したアニメ映画の世界観が忠実に反映されているものが数多くあることが挙げられます。最近、ナラティブ(物語)という用語もありますが、この「物語没入型とも呼べる世界観による体験」が、多くの来園者の心を魅了していると思います。

物語没入型アトラクション

アトラクションの乗り物に乗りながら「物語の世界に入り込む体験ができること」が特徴です。そして、何度乗っても、その独自の世界観で細部にまで作り込まれたショーセット等があり、常に新しい発見があることも、リーピーター(再来園者)を呼び込む秘訣と言えるでしょう。

たとえば、「プーさんのハニーハント」というアトラクションでは、まるで絵本の中に入ったように、原作に出てくるプーさんの住む「100エーカーの森」が忠実に再現された中を、遠隔操作された軌道を持たないライドシステムにより、予測できない意外性のある動きの中で移動していき、プーさんの夢想の世界も体験できるとてもユニークなものになっています。

また、「ビッグサンダー・マウンテン」というアトラクションでは、「暴走する鉱山トロッコ列車」というストーリーが与えられ、単なるスリルを味わうだけのコースターライドとは、明確に差別化しているわけです。

これは「スペース・マウンテン」や「スプラッシュ・マウンテン」にも共通する特徴ですが、「コースターライド+ストーリー(物語性)」という複合要素で出来上がっており、単なるライドの速さや落差を味わうスリルライドではなく「ディズニーの世界観に基づく物語付きのスリル」というユニークな体験を来園者に提供していることになります。

この「一般的な遊具施設」に「ディズニーの世界観」をプラスするというコンセプトは、他のアトラクションにも共通して言える大きな特徴となります。

パビリオンからアトラクションへ

「イッツ・ア・スモールワールド」というアトラクションは、「小さな世界」という主題歌と共に有名ですが、これは1964年のニューヨーク世界博覧会のパビリオン(世界中の子供たちの友情と平和をテーマにしたユニセフの依頼で、ペプシ・コーラがスポンサー)として設計、開発され、同博覧会で一番人気となり、後日米国のディズニーランドに移設したという経緯があります。この期間限定の博覧会パビリオンとして開発し、その後恒久アトラクション化するというディズニーの事業家としてのスタンスには、現代でも目を見張るものがあります。

付加価値のヒント

ここまでをまとめると、提供する既存のサービス内容に、物語性のあるオリジナルなコンテンツをさらに付加してユニークさを出していくというアプローチの中に、今後の一般企業における付加価値のつくり方、商品やサービスの開発をする時のヒントがあるのではないでしょうか。

次回は、いよいよ人気の理由の5番目「家族と楽しめる」の本質に迫ってまいりたいと思います。

(吉崎富士夫)

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