© 「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」

 

2025年11月号記事

Movie

編集部がオススメする「今こそ観たい」映像作品。

「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」

10月24日(金)新宿ピカデリー他 全国ロードショー

 

祖父が遺したやさしいサプライズ

【スタッフ】
監督:中西健二
【キャスト】
出演:豆原一成(JO1)、市毛良枝、酒井美紀、八木莉可子/長塚京三、市川笑三郎、福田歩汰(DXTEEN)、藤田玲、星田英利ほか
【配給等】
配給:ギャガ
【公開日】
2025年10月24日(金)新宿ピカデリー他 全国ロードショー

 

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© 「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」

レビュー

突然、祖母の文子と一緒に暮らすことになった大学生の拓磨は、亡くなったばかりの祖父・偉志の書斎で大学の入学案内を見つける。それは、偉志が文子へ遺した結婚50周年のサプライズだった。中学校までしか通えなかった文子は、夫の思いやりに応えようと入学を決意。やがて、「ふみちゃん」と慕ってくる若い友人も増えて、若い頃の夢だった「学び」の日々を謳歌する。

一方、祖母が同じ大学に通うことになって戸惑う拓磨。コーヒーにだけはこだわりが強く、知識や技術も豊富で評判も良いのに、それを夢にする自信が持てないでいる。

そんな二人が見つけたのは、富士山をこよなく愛する祖父が遺した、"不思議な数式"だった……。

文教学院の創立者・島田依史子の著作を原案とした本作。22歳で学校を設立し、「学ぶことは楽しい」と伝え続けた島田氏は、折々に富士山を心の鏡として自分を戒め、励ましたという。こうしたエピソードを元に、学ぶ楽しさを知った祖母が、机を並べる孫を導くという素敵な物語が誕生した。ゆっくりとした登山のようで、穏やかな雰囲気がとても心地よい作品だ。

© 「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」

 

ザ・リバティWeb シネマレビュー

「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」

(星3.5。満点は5つ)