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米紙ウォール・ストリート・ジャーナルはこのほど、2024年12月時点で中国共産党員が初めて1億人を突破したと報じました(1日付電子版)。

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不動産不況などによって中国経済が低迷し、民間企業の雇用が減り、若者の失業率が高まる中、「安定した就職先」として、党が運営する巨大な官僚機構(政府や国有企業)での職を得ることを目指す人が増えています。

中国で公務員の職を得るには、中国共産党への入党が不可欠というわけではありませんが、党員は非党員よりも採用に有利とされています。SNS上では、入党の是非や方法などが情報交換され、2024年12月時点での入党申請者数は、前年比2.1%増の約2140万人となりました。

これは、習近平国家主席が2012年に党総書記に就任して以来、共産主義のイデオロギーを重視し、党の規律を厳格化する中で起きていることです。

党員は、習氏の演説や党の指示・規律に関する定期的な勉強会に参加する必要があります。また、建国の父・毛沢東が非常に好み、文化大革命時代に反体制派を排除するための手段として用いられた、自己批判(過ちや失敗を認めて反省する行為)と相互批判(お互いが批判し合う行為)も復活しているということです。

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