《ニュース》
新型コロナウィルス対策のロックダウンの最中、ヘアサロンを営業したとして投獄され、本誌にもインタビューで登場したことのあるテキサス州在住のシェリー・ルーサー氏が、今年11月の大統領選と同時に行われた州議会下院選で初当選しました。
《詳細》
2020年、テキサス州で外出制限令が発令され、その外出制限の期間が延長される中、ヘアサロンの経営者であり2児の母でもあるルーサー氏と19人の従業員の生活はひっ迫。彼らの生活を守るため、ルーサー氏は店の営業を再開させました。
そして州の外出制限令を無視して営業したルーサー氏は逮捕され、同州ダラス郡の裁判官から有罪判決を受け、7日間の禁固刑と罰金7000ドル(約108万円)を言い渡されました。
ルーサー氏は当時のことを振り返り、今月10日付FOXアンドフレンズの取材にこう語っています。「(外出制限令が発令されてから)約1カ月後、美容師から電話があり、子供たちに食事を与えることができない、どうしたらいいか分からないと言われました。それで私たちは店を再開することを決断しましたが、結局私は刑務所行きになりました」。
しかし、テキサス州知事グレッグ・アボット氏が彼女の即時釈放を求める声明を発表し、テキサス州最高裁が釈放を命じたため、ルーサー氏はすぐに刑務所から出ることができました。その後、共和党から出馬し、州議会議員になることを目指します。
「この事件が起きる前は、私はそれほど政治に関心があったわけではありませんでしたが、誰かがこの件について何かしなくてはいけないと思いました。それでその直後に初めて立候補しました」(FOXアンドフレンズでのルーサー氏の発言)
ルーサー氏は、2020年の州議会上院選挙に出馬するも破れ、2022年の州下院選挙でも敗れました。しかし、今回の州下院選挙では、民主党のティファニー・ドレイク氏を約75%の得票率という大差で破り、当選を果たしました。
ルーサー氏の選挙公約の1つは、不法移民を取り締まり、不法滞在者を国外追放するためのテキサス州国土安全保障省を設立することでした。同氏はより厳しい投票要件が必要であり、有権者登録には市民権の証明が必須と訴えていました。また教育に関しては、親の権利を主張し、学校での性的指向やジェンダーイデオロギーの指導に反対していました。
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