2024年8月号記事

富裕層の投資が人類の福祉を向上させてきた

金持ち増税はなぜ危険なのか

金持ち増税は何を引き起こすのか。その問題を探った。

「金持ちは公平な負担をしていない!」

そんな発言を重ねてきたバイデン米大統領の背後にいるのは、バーニー・サンダース氏やエリザベス・ウォーレン氏などの極左上院議員。大学の無償化などの政策実現のために、彼らは金持ちに増税することで財源を確保すると公約で掲げてきた。それらは一部、今年1月のバイデン氏の一般教書演説に反映され、同氏は以下のように、富裕層に照準を定めた政策を発表した。

●100万ドル(1.56億円)以上の資産等のある富裕層のキャピタルゲイン課税(*1)の税率を39.6%に引き上げる。

●少なくとも資産1億ドル(156億円)超の世帯には、株価が値上がりした際の評価額の増加分に対して、売却前であっても最低税率25%のキャピタルゲイン課税をかける。

日本でも「金持ちに増税せよ」という言葉が、あたかも"呪い"のごとく駆け巡る。だがマスコミや政界からの発信を鵜呑みにしないほうがいいだろう。先行するアメリカの議論は、この危うさを浮き彫りにしてくれる。

(*1)株式や債券などが値上がりした時に課せられる税金のこと。

 

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