《ニュース》
精神的苦痛から逃れるためなどの理由から、一部の若者を中心に市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)が広がっており、社会問題になっています。
《詳細》
13日、東京・目黒区の小学校で、市販薬を過剰に摂取した女子児童2人が体調不良を訴えて、病院に緊急搬送されました。2人の命に別状はありませんでした。警視庁は、児童がインターネットからオーバードーズの情報を得て、興味本位で試したと見て、当時の状況を調べています。
また14日には、足立区の路上で倒れていた20代男性と10代女性が病院に搬送されました。意識を取り戻した男性は「2人でいて、市販の咳止め薬を大量に飲んだ」と話しています。
市販薬には、違法薬物に似た成分が含まれる製品もあります。そのため、市販薬を大量・頻繁に服用するうちに、薬に依存するようになり、自力では止められなくなるといったケースが増えています。オーバードーズを続けると、肝障害が起こったり、最悪の場合は心肺停止で死亡したりすることもあります。
市販薬が適正に使用されないことを問題視する厚生労働省は、11月30日の検討会で、咳止めや風邪薬などの市販薬の購入について、20歳未満に対しては小容量の製品1個に限って販売する、対面または映像と音声によるオンライン購入を原則とし、薬剤師などが氏名や年齢を確認するなど、規制を強化する案を示しています。
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