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犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える保護司の減少と高齢化が進んでおり、10年以内に少なくとも4割が退任する見込みだと、19日付朝日新聞が報じました。

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保護司とは、更生保護に関する専門知識を持つ国家公務員である保護観察官と協力して、保護観察中の人たちに対して、更生を図るための約束事を守るよう指導したり、生活上の助言や就労の援助などを行ったりして、再犯を防ぐ人のことを指します。

保護司は非常勤の国家公務員ですが、実費弁償金が支給されるだけで給与は支給されず、実質的には民間ボランティアとして活動しています。

法務省によると、全国の保護司の数は4万6956人(今年1月1日時点)であり、減少傾向にあります。

同省は、保護司の新任を原則「66歳以下」、任期を2年としています。「76歳未満」までは再任でき、2021年からは「78歳未満」でも特例で再任が認められるように。しかし、現在、保護司は70代以上が4割近くを占めるため、特例で再任が認められても、今後多くの退任が見込まれます。

法務省の設置した有識者検討会が5月から始まり、さらなる年齢制限の緩和や待遇の見直し、公募制の導入などが検討されています。検討会は2024年度中に報告をまとめる方針です。

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