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ウクライナに供与される米戦闘機「F-16」をめぐり、ウクライナ人パイロットの訓練完了が来年夏以降になり、今年の反攻作戦に間に合わないと各紙が報じています。
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各紙報道によると、西側諸国の訓練が遅れているために、第一陣のパイロット8人が来年夏までに訓練を終える見込みはないと、ウクライナの政府と軍高官が述べたといいます。
米紙ワシントン・ポストによれば、6カ月かかると見られる戦闘訓練の開始は来年1月に延期されました。ウクライナ政府関係者は、訓練開始が何度も延期されているため、西側が意図的に引き延ばしていると批判しています。
また、米政治専門サイト「ポリティコ」はこのほど、訓練に参加する可能性があるパイロットは全部で32人いるものの、英語能力がネックになっていると指摘しています。英語が堪能である第一陣の8人を除き、英語をある程度話せるのは20人です。その20人は早ければ今月中にも、イギリスで語学コースを受け、語学を習得した後、操縦訓練に移行すると見られます。
アメリカのバイデン大統領は日本で5月に開催した広島サミットで、同盟国などとともにF-16の訓練を開始すると発表しました。「秋にもF-16が投入される」との見通しが出ていましたが、実際には供与が大幅に遅れていることが分かり、ウクライナ軍が現在展開している反攻作戦には間に合いません。
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