北朝鮮の金正日総書記が20日、中国を訪問した。当初、訪中するのは後継者の金正恩氏と言われており、一部メディアでは、吉林省図們市を経て黒竜江省牡丹江市に入った金総書記とは別行動で、正恩氏は同省延辺朝鮮族自治州の図們、延吉両市を訪れたとの情報もあり、正恩氏が訪中・同行しているかは不明だ。

金総書記は昨年5月、8月と異例の訪問をしており、今回、この1年で3度目となる。今回の訪中の目的は、深刻化する食料難に対する支援のとりつけや、金総書記の体調回復の国内外へのアピール、来年入れ替わる中国指導部との関係構築とも言われているが、21、22両日に日本で行われる日中韓首脳会談の直前であることから、中朝間の結びつきを強調し、北朝鮮に対して柔軟な姿勢を見せない日韓と中国とを分断するのが目的ともみられる。日中韓首脳会談の行方に注目したい。(吉)

※現在、デイリーニュースクリップは無料でお読み頂けます。近日中に有料購読に移行予定です。

【5月21日分ニュースクリップ一覧】
混沌を呼ぶ中東の「民主化」
消費増税5%の正当化に騙されるな
金総書記、訪中の狙いは
自衛隊が被災地でぶつかった縦割り行政
5月21日、世界はたぶん終わらない