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米民主党の下院議員30人が、バイデン大統領に対して、ロシア―ウクライナ戦争に関する戦略を転換し、ロシアとの直接交渉を求めています。米紙ワシントン・ポストが24日(日本時間)に報じました。

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民主党の下院グループは、今週の月曜日にホワイトハウスに書簡を送りました。そこでは、これまでのウクライナに対する軍事的・経済的支援を評価し、今後も継続する必要性を認めた上で、「武力衝突の長期化を避けることが、ウクライナやアメリカ、世界にとって利益になると我々は考えている」と指摘。現実的な停戦の枠組みを模索するための外交努力を倍加させ、ロシアとの直接交渉を求めるといった内容が記されていました。

ワシントン・ポストによれば、民主党議員たちが特に懸念しているのは、数千人の死者と1300万人の避難民を引き起こした長期化する戦争を終わらせる努力の一環として、「アメリカがロシアと定期的に対話を行っていない点である」といいます。

バイデン政権は、ウクライナに交渉の主導権があると主張し、アメリカは口出ししないというスタンスを示してきました。このため書簡には、何百億ドルもの支出に責任を持つ議員として、アメリカにはロシアとの直接的な交渉を含め、あらゆる手段を模索すべきと提起したのです。

この内容が発表された後、多くの同僚議員からの批判が巻き起こったものの、ウクライナ支援をめぐって民主党内には「揺らぎ」が起きています。

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