《ニュース》

米メタ社がこのほど、かねてから注目を集めていた仮想現実(VR)ゴーグルの新機種を発表しました。

《詳細》

同社がフェイスブックから「メタ」へと社名を変更し、「メタバース(仮想空間)」事業を中核に据えると発表してから間もなく1年となります。この節目に、以前より予告をしていた最新型のVRゴーグルが発表され、話題となっています。

新機種は「メタ・クエスト・プロ」と名付けられ、マーク・ザッカーバーグCEOはかねてより、「ビジネス用」と語っていました。

同社は2020年に「メタ・クエスト2」というゴーグルを発売しています。最低価格は現在399ドル(日本では5万9400円)と比較的安価で、ゲーム利用などによるVRの普及を目指しました。

ところがこの価格帯ではゴーグルの厚さや体への負荷など利便性に限界も出るため、このほど「上位機種」として、最低価格1499ドル(同22万6800円)の新ゴーグルを発表しました。

主にオンライン会議などのビジネス利用を念頭に開発し、利用者の表情を仮想空間上のアバター(分身)に反映したり、センサーやディスプレイの性能を向上させたりするなどしています。

マイクロソフトのビジネス向けアプリとも連携させ、法人などの需要を取り込む構えです。

メタ社はゲームなどエンタメ利用のみならず、仕事の作業や会議も仮想空間で行われる社会像を打ち出しており、むしろそちらが本命とも言えます。

離れた場所にいる人同士が、ゴーグルをつけて仮想空間内の"会議室"に入り込み、SF映画さながらに、宙に浮かぶ何枚ものモニターを操作しながら話し合いをする──といった風景への期待も、特にコロナ禍でリモートワークが行われていた時期は高まりました。

《どう見るか》