《ニュース》
イスラム組織「ハマス」とイスラエルの軍事衝突をめぐって注目されているのが、イスラエルのミサイル防衛「アイアンドーム」の迎撃能力の高さです。
ハマスは、パレスチナのガザ地区からイスラエルに向けて多数のロケット弾を発射しているものの、イスラエルのミサイル防衛網を突破できないでいます。それについて英国王立防衛安全保障研究所のジャスティン・ブロンク主任研究員は、「視覚的にも極めて素晴らしいため、今回の衝突で国際市場におけるイスラエルのミサイル防衛システムの評価が高まるだろう」と語りました(18日付日本語電子版の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル)。
《詳細》
ハマスは10日より、イスラエルまで数秒で着弾するロケット弾を少なくとも2800発発射するという集中攻撃によって、イスラエルの防衛体制を食い破ろうとしています。一説には、ハマスはおよそ13万発ものロケット弾を保有していると言われています。
これに対しイスラエルは、アイアンドームと呼ばれるミサイル防衛で対処し、市街地に降り注ぐロケット弾の大半と、一部のドローン(無人機)を撃墜。同国国防省は、約20発のロケット弾を相次いで撃ち落とす動画をSNS上にアップし、迎撃能力の高さをアピールしています。イスラエル側の死者は10人にとどまり、ハマスの攻撃を事実上無力化しています。
これを受け、インドやアラブ首長国連邦(UAE)などは、アイアンドームの購入を検討。同じく、北朝鮮の短距離ミサイルの脅威を感じる韓国は、自国のミサイル防衛の信頼性に対する論評が出るなど、各国に衝撃を与えています。
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