写真提供:株式会社 A and Live

2019年11月号記事

不定期連載

創業者物語「初めの10年」

第3回

ジャパネットたかた 髙田明

徹底的な努力がもたらす
ジャンプアップの瞬間

トヨタ、パナソニックに続くシリーズ3回目では、現在も活躍している人物を取り上げてみたい。
テレビショッピングでおなじみの「ジャパネットたかた」の創業者だ。
その出発点は、地方の小さなカメラ屋さん。日本一有名な通販会社の軌跡を追った。

25歳~

家業のカメラ店の手伝いを始め、
その後支店経営を任される

今から45年前、ジャパネットたかたの創業者・髙田明氏は、大学卒業後に勤めた機械製造メーカーを退職し、長崎県の平戸市で、家業のカメラ店を手伝っていた。当時、平戸には年間200万人もの観光客が訪れていたため、ホテルの宿泊客向けに写真を撮り、現像して販売する仕事をしていたのだ。

髙田氏の仕事ぶりはカメラ店時代から猛烈だった。

毎晩いくつもの宴会を回り、一晩で1500枚から2000枚もの写真を撮り、明け方の4時までかけて現像し、ホテルの朝食の6時に間に合うように届けたという。睡眠時間は毎日2、3時間だった。

27歳の時に平戸で仕事をしていた女性と知り合って結婚。その後に同県松浦市にある支店の経営を夫婦で任されることになった。ここが経営者としての事実上のスタートだ。

当初、1カ月の売り上げは55万円。「1年で月300万円の店にしよう」と目標を掲げる。そのために髙田氏は積極的に営業に出た。昼は建設現場を回って役所に提出するための写真の現像を請け負い、夜はホテルの宴会を回って写真を撮った。それでも足りず、カメラの販売も手がけ、団体旅行に添乗して写真を撮ったこともあった。

1年後には見事、月商300万円を達成する。

髙田明 挑戦の記録 1

月商300万円を目指す

独自の営業ルートを開拓する

次ページからのポイント

28歳~年商1億円となる

30代~年商2億へ

40代~ラジオショッピングで年商は20倍に飛躍

40代後半~テレビショッピングで急成長