2019年6月号記事

Special Report Taiwan

陳水扁・元台湾総統 単独会見

台湾を「第二の香港」にしない

台湾の陳水扁・元総統が3月下旬、台北市内で幸福の科学の藤井幹久・国際政治局長の表敬訪問を受け、懇談した。

第10-11代台湾総統

陳 水扁

(ちん・すいへん)1951年、台南生まれ。台湾大学法学部在学中、司法試験に合格。台北市長などを経て、2000年から08年まで台湾総統を務めた。半世紀にわたる国民党支配から政権交代を成し遂げた。総統退任後に収賄罪などで逮捕・起訴され服役。現在は病気療養のため仮釈放中。

台湾政界は2020年1月の総統選に向けて揺れているが、陳氏もカギを握る一人だ。

総統選では与党・民進党から蔡英文総統と頼清徳・元行政院長が出馬を表明した。昨年の統一地方選での民進党大敗後、蔡政権の支持率は低迷しており、頼氏は危機感から出馬を決断。頼氏は同党のホープで、中台関係の「現状維持」を主張する蔡氏よりもさらに独立志向を持つ。出馬会見で「陳元総統の特赦が党勝利の鍵を握る」と述べ、陳氏寄りのスタンスを明確にした。

陳氏は2000年に直接選挙で民進党から初めて総統に選ばれた。「台湾と中国は別の国である」と主張し、中国が主張する「一つの中国」政策に反対する立場だ。陳氏は懇談で台湾の危機を語った。

次ページからのポイント

台湾を「正常な独立国家」に

陳水扁・元総統の「一辺一国論」

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