東日本地震の対応で、菅政権が「政治主導」を演出するために混乱を助長していると、15日付読売新聞朝刊が報じている。

記事によると、東京電力は13日午後6時半から計画停電の実施を発表する予定だったが、首相周辺から「まず首相が国民に直接呼びかけたい」と伝えられ、発表を延期。政府会見では、首相に続き、枝野官房長官、海江田経産相、蓮舫節電啓発担当相が登壇。この「政治ショー」が終わるのを待って、東京電力が発表を始めたのは午後8時20分となった。そのため、鉄道やスーパーなどが停電に対応する十分な時間がとれなかった。

また、菅首相は、蓮舫行政刷新相に節電啓発担当を兼務させ、辻元清美衆院議員を災害ボランティア担当首相補佐官に任命。知名度高い政治家を起用するやり方に、民主党内からも、「パフォーマンス人事」と揶揄する声が上がっているという。

緊急時に、政府がリーダーシップを発揮して国民を力強く率いることは大事だが、外見だけを飾り、実質を伴わなければ、結局苦しむのは国民である。国民を不幸にする「政治主導」など必要ない。(格)

※現在、デイリーニュースクリップは無料でお読み頂けます。近日中に有料購読に移行予定です。

【3月15日分ニュースクリップ一覧】
スーパー堤防で火花、石原VS.蓮舫
待機させられた台湾 国民の命よりもやっぱり中国が大事?
地震の被害は、GDPを1%押し下げ?
イラン:バーレーンのデモの背景で影響力を振るう?
リビアに道徳的規範を