安倍晋三首相は、1月28日に開会した国会で施政方針演説を行いました。まず訴えたのは、「全世代型社会保障への転換」。その大きな柱の1つが「教育無償化」でした。
安倍首相は、こう訴えました。
「10月から、3歳から5歳まで全ての子どもたちの幼児教育を無償化いたします。小学校・中学校9年間の普通教育無償化以来、実に70年ぶりの大改革であります」
「来年4月から、公立高校だけでなく、私立高校も実質無償化を実現します」
たしかに少子高齢化対策として、教育への投資を増やすことは重要でしょう。しかし、共産主義の父と呼ばれたカール・マルクスは著書『共産党宣言』で「教育無償化」を訴えていました。教育無償化の政策は"共産主義的な匂い"もします。
日本の財政赤字(国および地方の長期債務残高)が1100兆円を超える中、消費税を10%に引き上げ、2兆円を教育無償化に振り分けることは、日本の未来にとって本当に望ましいのでしょうか。