安倍晋三首相は、来年10月からの消費税10%への増税を予定通り行うことを表明しました。
同時に、「あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応する」として、増税による景気悪化を防ぐための対策を指示しました。
増税が景気を腰折れさせると認識している点、「増税しても使い方を間違わなければ景気は良くなる」と主張していた菅直人元首相(副総理時代の発言)よりは「正直」かもしれません。しかし、不況を覚悟で増税することは、やはり理解に苦しみます。
消費税10%に慣れれば、やがて景気は回復すると思っているのかもしれませんが、2014年に上げた消費税のダメージから回復しているとはいえません。
さらに悪いのは、政府が「経済に影響を及ぼさないために」行おうとしている施策が、さらに悪影響を与えてしまう可能性があることです。
今回は、「中小規模店舗へのポイント還元」と「軽減税率」の問題について見ていきます。