《本記事のポイント》

  • エイリアン・アブダクションの保険が売られている
  • その保険には、女優のシャーリー・マクレーンが入る人気ぶり
  • 英保険会社は、エイリアンによる被害をカバーする保険を発売予定

UFOやエイリアンの存在は、今や世界の常識である。もしUFOやエイリアンに急襲され、拉致されたら、何を備えておくことができるだろうか――。

なんといっても地球はまだ、エイリアンのテクノロジーには太刀打ちできないだろう。予め知識を持っておくことが大切だが、それでも防御できないのなら、万が一の備えが必要なのではないか……。

ということで、「エイリアン・アブダクション保険」なるものがこの世に存在している。

エイリアン・アブダクション保険

以前、本欄で紹介した米フロリダ州にあるセントローレンス・エージェンシー(UFOアブダクション保険カンパニー)が手掛ける「エイリアン・アブダクション保険」は、1987年から発売されており、初のエイリアン・アブダクション保険としてギネスにも載っている。

保険金の支払いの実績もある。保険金はなんと1000万ドルだが、支払いは毎年1ドルにすぎない。早い話が一種のジョークであるが、あちこちで紹介され、販売数は10万を超える。有名な顧客には女優のシャーリー・マクレーンがいる。

この保険の合言葉は、「宇宙に出かけるときは忘れずに」だ。いよいよ、民間人が月に行ける時代が到来しており、そこで思わぬことが起きるかもしれない。このくらいのユーモアの精神はあってもいいのではないだろうか。

エイリアンによる被害もカバー

ところで、エイリアンの保険は時代とともに進化している。英ピーターバラの保険会社バジェット・インシュアランスは、次なるエイリアン保険を販売予定だ。

同社は、ごく普通の住宅や車、生命保険などを販売していたが、「私達は、今までエイリアン保険を提供していませんでしたが、この先どうなるかは誰にも分かりません」というメッセージを発し、保険を近日発売するという。

「私たちの保険は、万が一に備えて広範囲にカバーしていますが、地球に飛来したエイリアンによる被害まではカバーしきれていませんでした」というのは、商品開発担当者のデビッド・キング氏。

キング氏は、「しかし、将来何が起きるかは誰にも分かりません。念のために私達は"対エイリアン被害補償"が必要になったときに備え、住宅保険のお客様のためにエイリアン保険のウェイティングリスト(キャンセルに備えた名簿)を作成することにしました」と語っている。

そもそもこの保険がつくられるきっかけは、昨年、米航空宇宙局(NASA)が太陽系外に7つの地球に似た惑星を発見し、そのうち3つの星に生命が存在する可能性があると発表したことにある。つまり、その生命体が地球に来て、家屋や所有物に被害を出したらどうしよう……ということらしい。

こうした保険がどのように発展していくかは謎であるが、少なくともジョークのネタというレベルではない。UFOやエイリアンと接触することを前提にした世界になりつつあるようだ。(純)

【関連記事】

2013年5月6日付本欄 宇宙人に誘拐されたら保険金 アメリカで広がる?

https://the-liberty.com/article/5994/

【参考記事】

2017年5月21日付INSURANCE BUSINESS 「NASAの発見がエイリアン侵略保険のきっかけに」

https://www.insurancebusinessmag.com/uk/news/breaking-news/nasa-discovery-prompts-insurer-to-offer-alien-invasion-cover-63200.aspx

2018年3月28日付The Balance 「エイリアン・アブダクション保険情報」

https://www.thebalance.com/alien-abduction-insurance-4160014

2017年5月20日付デイリー・スター 「保険会社がエイリアン被害の保険のウェイティングリスト作成」

https://www.dailystar.co.uk/news/latest-news/598310/alien-insurance-nasa-discovery-budget-damage-cover