4月の都知事選に松沢成文・神奈川県知事が出馬を正式表明した。本欄で以前、すでに出馬表明した居酒屋チェーン・ワタミの前会長、渡辺美樹氏への期待を書いたが、松沢氏も負けないぐらい期待が持てる。

それは単に神奈川県知事の経験があるからというわけではなく、「首都圏メガロポリス構想」を進めようとしているからだ。出馬表明の記者会見で松沢氏は東京、神奈川、埼玉、千葉の「首都圏連合」の強化を政策の柱に掲げ、「東京のリーダーシップと首都圏のチームワークで日本を変える大きな改革にチャレンジしたい」と語った。

日本人には、首都圏が持つパワーをあまり実感できないかもしれないが、1都3県の人口は約3500万人。世界最大の都市圏で、2位のニューヨークの1900万人を大きく引き離している。しかも政治・経済・文化・教育いずれも日本の中心で、それが高い創造性を生み出しているとアメリカの社会学者リチャード・フロリダは指摘している。

この世界一の都市を一体として交通インフラを中心に再構築していくならば、日本ばかりか世界の経済を牽引する力を持つ。

都知事選の候補者には、世界都市としての東京の構想を競ってもらいたい。(織)

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