消費税を10%に引き上げる経済へのダメージに関して、興味深い実験結果が話題を呼んでいます。それは、「10%になると、税額を計算しやすくなるため、消費が大きく落ち込む」というもの。

この結果は、編集部がしばしば取材している、京都大学教授で内閣官房参与の藤井聡氏が、同大学で行った「消費者心理実験」で示されたものです(2017年11月21日号『三橋貴明の「新」経世済民新聞』)。

一般的には、前回の3%の増税に比べ、次回の2%の増税の方が、ダメージが小さいように思えます。

しかし「10%」になることで、消費税額の計算が簡単になり、「心理的負担感」が、前回よりも格段に上がるというのです。