出馬への思いを語る釈量子党首(右)と、江夏正敏政調会長。
幸福実現党は6日、10日公示の衆院選に向けて党本部で記者会見を行い、衆院選公約について記者に説明した。
同党は、公約の主軸を国防と経済に置き、「自分の国は自分で守ろう」「下げよう! 消費税5% 減税こそ、最大の福祉」を掲げている。
国防においては、核シェルターの普及などによる国民保護の徹底、および、自衛隊が国民を守るための体制づくり。そして経済に関しては、消費税5%への引き下げに加え、法人税なども大幅に減税し、規制緩和を敢行することによる、経済成長と所得倍増を訴える。
記者会見で釈党首は、自民党も希望の党も、政府が民間に介入する「大きな政府型」だとし、次のように述べた。
「(幸福実現党は)消費減税をして、自由を広げていく。規制緩和をしていく。この流れの中から、経済そのものを拡大していくことによって、税収を上げていく。そして、それは(個人の)所得増加にもつながっていくということを訴えています」
また、国防に関しては、自民党の政策が「対米追随型」だとし、このように語っている。
「私たちとしては、自分の国は自分で守るという国づくりをやらなければいけないと思っています。根本的にこの国の安全のあり方を考えなくてはいけない時期に来ています。憲法9条があってもミサイルはバンバン飛んできています。対症療法ではなく、根本的な治療が必要だと考え、根本的な政策を掲げています」
政策の背景には幸福の哲学がある
釈党首に続き、江夏正敏政調会長が政策の背景について話した。
「私たちは宗教団体がベースになっている政党ですから、人間の生き方、人間はこういう風に生きれば幸せになる、という哲学があります。(中略)政治も幸福を実現する活動の一環ですから、提言していかねばならないということで、やむにやまれず立党しました」
また、自民党は幼児教育無償化を掲げることで「有権者を買収」していると指摘。自民党政権がこうした「バラマキ」を繰り返した結果、財政赤字は1100兆円に膨らんだとし、次のように警鐘を鳴らした。
「人間には生きている目的と使命があるので、国からお金をもらって生きているのが幸福ではないと思っています。(中略)この国を社会主義の方向に持っていったら、ソ連みたいになります。北朝鮮や中国は独裁国家であり、社会主義国家です。言論の自由、表現の自由がなくなる国に私たちは住みたくない」
政策の基盤となるのが哲学だ。哲学がない政党に、一貫した政策を掲げることはできない。各党が、どのような哲学を持ち、それをどのように具体化しているのか。後悔しない選択をするため、しっかりと見極める必要がある。
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