中国の物価高は止まらず、15日の国家統計局の発表によれば、1月の消費者物価指数(CPI)は前年比4.9%の上昇となった。

こうした物価高の影響で貧富の差はますます拡大し、国民の不満は高まっている。17日付け産経新聞の石平氏のコラムによると、中国の首都経済貿易大学は、北京市民の「幸福指数」が前年よりも大幅に低下し、過去最低の数値になったと発表している。

こうした物価高への不満の増大から、エジプト同様中国でも、民主化運動として「第二の天安門事件」が起こるのではないかとの見方が強まっている。

だが、中国では中東以上の厳しい情報統制が敷かれており、17日付読売新聞によると、ソーシャル・ネットワーキング・サイト「フェイスブック」は2009年の新疆ウイグル自治区で発生した暴動以来、利用が禁止され、約7800万人の中国共産党員が通報・監視システムを張り巡らせている。

さらに、エジプトとの決定的な違いは、軍が民衆側ではなく中国共産党側についていることだ。エジプト政変においてキャスティングボートを握ったのは軍であり、300万人以上いると見られる人民解放軍と100万人以上いるとされる武装警察が共産党側についている以上、中国の民主化は我々の期待通りにはいかないかもしれない。(吉)

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