写真は、2013年7月、祖国解放戦争(朝鮮戦争)勝利60周年の軍事パレードの様子。
《本記事のポイント》
- アメリカと北朝鮮の軍事衝突が現実味を帯びている。
- 国際社会が北朝鮮を甘やかしてきたツケが回ってきた。
- 30歳過ぎの若造に脅し続けられるのは国家として恥ずかしい。
北朝鮮は15日、初代国家主席である金日成(キム・イルソン)氏の生誕105周年を祝う「太陽節」に合わせ、平壌で大規模な軍事パレードを行った。
北朝鮮は昨年の太陽節で、中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられるミサイルを発射。今年も6回目の核実験やミサイルの発射が行われるのではないかと、周辺国が警戒していた。
同日21時時点では、核実験やミサイル発射の動きはないようだ。だが北朝鮮は、25日にも朝鮮人民軍の創設85周年パレードを控えており、油断できない。
実際、北朝鮮の韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官は14日、AP通信のインタビューに、「指導部が、時と場所が適切と判断すれば、いつでも(6回目の)核実験を行う」と強気の姿勢を示している。
アメリカが北朝鮮に見せつけた米軍の力
これまで"野放し状態"だった北朝鮮に対し、トランプ米大統領は覚悟を固めている。
6日から7日にかけて行われた米中首脳会談では、習近平・国家主席に対し、北朝鮮への圧力強化を要請。8日には、北朝鮮近海に向け原子力空母を派遣した。さらに、自身のツイッターで「北朝鮮は面倒を起こそうとしている。(問題解決へ)中国が協力を決断しなければ、われわれは独力で問題を解決する」として、アメリカ単独でも北朝鮮を攻撃する意思を示している。
こうした直接的な言動に加え、間接的なけん制も行っている。
6日夜、シリアのアサド政権が民間人に対して化学兵器を使用したとし、米軍はシリアの空軍基地をミサイル攻撃。さらに13日には、アフガニスタンのイスラム国(ISIS)の拠点に、核兵器以外の兵器としては最大のものである大規模爆風爆弾「MOAB」を投下した。
一連の軍事行動からは、「必要であれば躊躇なく武力行使する」という強いメッセージが読み取れる。北朝鮮がこれ以上挑発行為を行えば、アメリカが攻撃する可能性は高い。
カント霊が予測したアメリカと北朝鮮の未来
大川隆法・幸福の科学総裁は2016年2月、18世紀に活躍したドイツの哲学者、イマニエル・カントを招霊。当時、選挙戦の最中だった米大統領選の行方について語らせた。
当時、トランプ氏は候補者の一人でしかなかったが、カント霊は「トランプ氏が当選した場合」について、こう語った。
「彼が当選した暁にはどうなるかを予想いたしますと、『アメリカは戦争を始めるだろう』ということだけは予測がつきます」「おそらく『北朝鮮』という国家は、今世紀の前半において滅びることになるだろうと思います。そのときに蛮勇を振るう大統領は、かなり悪名を高くすると思いますけれども、誰かがそれをすることになるでしょう」(『カントなら現代の難問にどんな答えをだすのか?』所収)
この霊言は、現在の緊迫した米朝関係の行方を見通していたかのようだ。
平和を守るため、議論すべき防衛強化
一国平和を貫こうとする日本人の中には、「トランプ大統領が余計なことをするから、北朝鮮が暴れる」と考える人もいるかもしれない。
しかし、北朝鮮をつけ上がらせたのは、オバマ前大統領をはじめとする歴代の大統領である。もちろん、その責任からは日本政府も逃れることはできない。国際社会が「対話路線」という名の弱腰路線を敷く中で、北朝鮮は着々と軍事技術を磨き続け、ついに、アメリカ本土を脅かすほどの核ミサイル技術を手に入れた。
つまり、国際社会が北朝鮮を甘やかしてきたツケを、トランプ氏が払おうとしているのだ。
30歳過ぎの横暴な若造に、いつまでも脅され、振り回され、逃げ回るのは、国家として恥ずかしい。今、日本は、憲法改正や法整備、装備の強化など、具体的な国防強化へと動かなければならない。
(片岡眞有子)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『カントなら現代の難問にどんな答えをだすのか? 』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1635
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