ついに民主党は、日本航空の稲盛会長にも見放された。

稲盛和夫会長が8日の記者会見で、民主党政権について「現在の体たらくをみると、こういうことで支援したつもりはなかったので、大変落胆をしている」と述べたという。

稲盛氏は、民主党が政権を取る前から、同党の支援者だったことで知られるが、この発言は無責任だろう。民主党が政権を取るにあたって、京セラの創業者として経済界で大きな実績を残した同氏が支援しているということが、一体どれほどの信用力を同党に与えてきたか。それを考えると、本当に信念と見識でもって同党を支援してきたのであるならば、最後までその姿勢を崩すべきではない。しかし、今回の発言を見ると、単純に民主党の本質を見誤っただけということのようだ。

本誌では民主党が政権を取ることの危険性について、一昨年の衆院選の前から繰り返し訴えてきた。子ども手当にしても、友愛外交にしても、耳触りのいい政策が並ぶが、全体の整合性が取れておらず、実際には混乱を招くだけだということが、マニフェストを見れば一目瞭然だったからだ。それを見抜けなかった稲盛氏は、まさに不見識だったというほかはない。その意味で稲盛氏の落胆発言には、落胆した。(村)

*現在、デイリーニュースクリップは無料でお読み頂けます。ザ・リバティwebの購読者にはニュースクリップをメールでも配信しております。