広く「偉人」と称される人々は、献身的な妻に支えられていることが多いもの。しかし、そのような内助の功は、往々にして語られません。本欄では、そうした「妻」に焦点を当ててみたいと思います。

今回は、今ほど交通の便が発達していなかった明治という時代に、異国の地へ嫁いだ女性たちを取り上げます。

「武士道の精神」を世界に知らしめたことで知られる新渡戸稲造を支えた妻、メリー・エルキントン。そして、オーストリア・ハンガリー帝国の伯爵と結婚した、光子という日本人女性の人生を見てみましょう。