歌手のASKA(本名・宮崎重明)の再逮捕に、ファンの悲しみの声が相次いでいる。2014年5月に覚せい剤取締法違反で、懲役3年、執行猶予4年の有罪判決を受けていたASKA容疑者。有罪となれば、実刑は免れない。
5月には元プロ野球選手の清原和博氏も同法違反で懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を受けている。これ以外にも、元俳優や元女優など、薬物事件で逮捕される著名人が目立つ。
薬物中毒からの更生は大きなテーマ
薬物に手を出す理由としては、様々なものが挙げられる。孤独、ストレス、現実逃避……。
また、薬物使用に至る理由として、芸術活動のインスピレーションを得るためというものもある。アメリカの歌手である、レディ・ガガは自身の尊敬するミュージシャンに倣って薬物に手を出し、一時は重度の薬物依存症であったことを告白している。
薬物中毒となった人をどのように更生させるかは、精神科の大きなテーマでもあるが、これには脳科学的なアプローチだけでは不十分だ。実は、この問題を解決するには、霊的な視点からの分析が不可欠だ。
麻薬使用の霊的真相
大川隆法・幸福の科学総裁は、薬物について以下のように指摘する。
「 LSD系の麻薬を使用すると、一種の意識変化を起こして、擬似的な霊現象、体外離脱現象のようなものを体験することがあります。実際に霊界を見ている場合もありますが、おそらく、肉体と魂をつなぐ『霊子線』の部分が麻痺して、魂が遊離しやすくなるのではないかと思います 」(『エクソシスト入門』)
つまり、薬物によって理性が弱まり、その間、肉体から魂が遊離してしまうことがあるということだ。肉体から魂が遊離するとどうなるかと言えば、肉体が無人状態になるので、そこに悪霊が憑依し、人格が全く変わってしまうということもある。アルコールで酩酊状態になった際にも、憑依現象によって人格が変わってしまうことがあるが、同様の原理だ。
薬物中毒者が、「誰かに監視されている」「『殺してやる』という声が聞こえる」などと言い、病院送りにされることがあるが、実際に、憑いている霊の声が聞こえたり、姿が見えたりしている場合もある。
このように、「霊的に何が起きているのか」を知った上で、医学的にアプローチする必要がある。身体から薬物を抜き、壊れた肉体と魂のつながりを取り戻すには、霊肉両面からのアプローチが求められる。
精神的タフさを身に付ける
大川総裁は、『超・絶対健康法』で、ストレス社会には薬物が蔓延すると指摘した上で、次のように述べている。
「 現代人は、自分の言いたいことを言えるようになり、口は強くなりましたが、その反面、精神的には弱くなったのです。精神的に、もろくなり、人のささいな言葉に傷ついたり、ちょっとしたことで自分をいじめたりするような面が出てきました。そういう点で、精神の鍛え方が足りないのです。ある意味では、禅修行のような、宗教的な意味での胆力の鍛え方が、現代では足りなくなっています。やはりそれが、宗教として教えなければいけないところでもあると思うのです 」
薬物に手を出さないためにも、薬物中毒を克服するためにも、精神的な力が必要だ。現代では、「精神修行」という言葉を、古臭く、迷信的なものとする風潮が強い。もちろん、宗教の正邪を見分ける必要はあるが、今こそ、「精神」「心」というものの大切さを見直す時と言えよう。(片)
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