「どうして政府や自治体は、単年度で予算を組んでいるのか」――。
このような疑問が編集部に寄せられました。そこで本欄では、この疑問になるべく分かりやすく答えてみたいと思います。
単年度主義の弊害
単年度予算制度(別名:単年度主義)とは、1年の予算をまとめるに当たり、その年に使うお金はその年の収入でまかなうべき、とする考え方のことです。この考えでいけば、例えば、今年使うお金を来年の収入でまかなってはいけない、ということになります。
おそらく、編集部に疑問を寄せてくださった方は、こうした予算の弊害についてご存知なのだと思います。
弊害の一つとしてよく言われるのが、自治体は年度末になると、道路工事や備品購入などを増やし、予算を使い切ろうとする傾向がある、という点です。