数十万人のデモ隊から即時退陣要求を突きつけられたエジプトのムバラク大統領は1日夜(日本時間2日朝)、9月の次期大統領選への不出馬を表明した。ただ、即時退陣は拒否し、事態が収束に向かうかどうかは不透明だ。

2日付日本経済新聞(夕刊)は、今回の不出馬表明に至った過程で、米政府が強い働きかけを展開してきた内幕が明らかになったと報じている。以下、内容を3点に要約する。

・ムバラク氏に「勇退」を迫ったのは、ほかならぬオバマ氏だった。複数の米主要メディアは1日、米政府当局者の話として、オバマ氏がムバラク氏に9月の大統領選に出馬しないよう求めたと報道。ほどなくしてムバラク氏が不出馬を表明した。

・米国の国益に重要な国ならば、政治体制に問題があっても目をつぶるのは米外交の伝統的な「二重基準」。他国への政治介入を嫌うオバマ氏がここまでの圧力をかけたのも異例の対応だった。大混乱のなかで政権転覆が起き、イスラム過激派が台頭する事態を防ぐのが最大の狙いだった。

・米国の中東政策の要とムバラク政権を持ち上げながら、最後に退陣を迫った米国の対応は、今後、中東の親米指導者からの不信感を招く可能性がある。

本誌はかつて、大統領選直後にオバマ氏の守護霊(潜在意識)のインタビューを掲載し、オバマ氏が目指す方向性を明らかにした。オバマ氏の守護霊は、アメリカが「世界の警察」をやめること、また、イスラム教徒によるテロを防ぐには「とにかく話し合うことだ」と語った。同氏の過去世を見る限り、今のアメリカ型文明を滅ぼすカルマを持っていると考えられる。そんな霊的背景と親イスラム姿勢を有するオバマ氏が、中東にいかなる国際秩序を構築しようとするのか、今後に注目だ。(裕)

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