舛添要一氏が政治資金の私的流用問題などで東京都知事を辞任表明してから1週間以上経ち、すっかりニュースで見かけなくなった。この問題が発覚して以来、マスコミ各社の舛添氏に関する報道熱は普通ではなかった。
朝日新聞(18日付)では、舛添報道の背景を報じた記事が掲載されている。記事の中で紹介されている、ある民放のディレクターのコメントが興味深い。
同ディレクターは、舛添問題を連日報じる中、「放送はさすがにもういいだろう」と思ったという。一方で、舛添報道の視聴率は伸び続ける。スポンサーは宣伝効果を考え、視聴率が高い番組にCMを流そうとするため、同ディレクターは「他局も流しておりやめられなかった」と当時を振り返っている。
マスコミが黙殺した部分は事実上存在しなくなる
一連の舛添報道から考えたいのは、舛添氏の公用車の使用の是非や公費の使い方の影で、マスコミが黙殺したものだ。