1965年5月、中国で文化大革命が始まりました。文化大革命とは、毛沢東の指導の下で起きた政治闘争で、10年間続きました。共産党員が思想統制や暴行、財産の没収などを行い、毛沢東への個人崇拝を強制しました。今もまた、当時と似たような状況にあります。

文化大革命を経験したリ・スクールランドさんに話を聞きました。彼女は、「自由」という貴重な価値が失われる時、その重要さが分かるということを教えてくれています。今回で最終回です。

「自由」の大切さを知っていた

リ・スクールランド氏(以下、リ): 文化大革命は10年間続きました。毎年、農家は政府から食料を借り入れなければなりませんでした。私は、農家がどれほど熱心に働いていたか知っています。ですから市場経済が導入されると、よい方向に進みました。そのため、私は市場経済や個人の自由の大切さを信じているんです。

私がケン(リ氏の夫)に出会った時、彼は「君は自由主義者だね」と言いました。私は"自由"という言葉を知りませんでしたが、その概念は知っていました。誰にも、私が経験したような人生を生きてほしくないので、今の活動をしています。