20日付け日経新聞に国内の上場者数が3年連続で減っていることがレポートされている。2007年に3942社あった上場企業は昨年末時点で3646社。3年間で300社近くが消えたことになる。

親子上場の解消などもあったが、一番多いのは新規上場そのものが減ったこと。その背景にあるのは2006年から激しくなったヒルズ族叩きだ。確かに当時の若手起業家の中には悪質なタイプの経営者がいたことも確かだ。しかし、当時の成功者バッシングを背景に、上場基準の規制が強化されたのが、上場企業減少の最大の原因だ。当時、まともな企業であっても泣く泣く上場を断念せざるを得なかった企業が無数にある。

このベンチャー・バッシングと規制強化が、日本の企業家精神を一気に冷え込ませてしまった。成功者を祝福するカルチャーを取り戻すことが、遠いようで最も着実な不況克服法だ。(村)

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