「尖閣諸島開拓の日」の1月14日、沖縄県石垣市の市民会館で、式典が執り行われた。
今から約120年前の1895(明治28)年の同日、日本政府は尖閣諸島を日本領に編入することを閣議決定。時は流れて、2010年12月、中国の脅威が明らかになる中、石垣市議会はこの日を「尖閣諸島開拓の日」と条例で定めた。
以来、毎年式典を開催しており、今年で6回目。石垣市は式典を、尖閣諸島が市の行政区域であることを内外にアピールする機会としている。
翁長知事は欠席。幸福実現党の釈党首が出席
式辞を述べた中山義隆市長は、周辺海域で、中国公船の領海侵犯が日常化していることに懸念を表明した上で、尖閣諸島の貴重な自然環境を保護する必要性を強調した。
式典を欠席した翁長雄志沖縄県知事の祝辞(代読)では、沖縄県も「尖閣諸島はわが国固有の領土」という見解であることを表明。他にも、知念辰憲・市議会議長、八重山市町会副会長の川満栄長・竹富町長が祝辞を述べた。
また今年は、立党当初より一貫して中国・北朝鮮の脅威を訴え、尖閣をはじめとする国防の強化を主張してきた幸福実現党の釈量子党首が、石垣市から招待を受けて来賓として出席した。
人権侵害の危機は、米軍より中国軍
尖閣の周辺海域では、中国公船が頻繁に現われ、日本の領土・領海を脅かすという異常事態が続いている。
しかし、この問題に対する翁長氏の対応は消極的だ。昨年4月の訪中で、李克強首相と面会したが、尖閣周辺での領海侵犯に抗議しなかった。このような姿勢に対し、当時、中山市長は「非常に残念」と批判した。
さらに、翁長氏は昨年9月、スイスで開かれた国連人権理事会で、演説の機会を得たにもかかわらず、尖閣の問題には触れず、米軍の基地問題で「沖縄の人々は、人権をないがしろにされている」と訴えた。
基地の騒音や米兵の問題があることは分かるが、沖縄が置かれている状況を冷静に見たとき、国内外に訴えるべきは、どう考えても「中国の軍拡による人権侵害の危機」であるはずだ。
そもそも、尖閣諸島はわが国固有の領土である。2015年には、中国が尖閣諸島を「日本領」と明記した地図などが相次いで発見されており、歴史的な事実であることは疑いの余地がない。
国境の島である石垣市の方々には、今後とも辛抱強く、尖閣が日本領であることを訴えていただきたいし、その勇気に応えるべく、日本国民・政府は一丸となって尖閣を守る取り組みを強化していくべきだ。 (真)
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