鳴り物入りで菅再改造内閣に入閣した与謝野馨氏。消費税の増税を持論にしていたことで、民主党の思惑と一致しての入閣だと見られるが、民主党案は「税方式」で、与謝野案は「社会保険方式」と、その方法論には大きな隔たりがある。これをどう調整して最終的な民主党案を固めるか。

麻生政権時代の看板閣僚だった与謝野氏の入閣に対する反発が与党内にもあり、さんざん民主党を批判してきた与謝野氏の“寝返り”に、野党も攻撃の準備に余念がない。

また、産経新聞とFNNの合同世論調査では与謝野氏起用に「期待できない」と答えた人が47%と「期待できる」の42%を上回っており、世論の追い風も吹かない。しかも統一地方選や衆院選が近づけば、選挙対策で増税の議論はトーンダウンする可能性が高い。

すでに閣内でも、経済産業相に押し出された海江田氏が「(増税するなら)解散をするのが筋」と述べており(まさにそれが正論と言える)、早くもダッチロールしつつあるようだ。(村)

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